月と海の色

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「カノンはどうして此処に来たの?」                            「実は通り過ぎたら迷っちゃったんだよね……」                                      トウヤは納得すると、簡単にこの場所について話しだした。                                                ――――――――       ――――――         ―――…                          此処は……この通路は、国の者も神官さえも知らない秘密の通路なんだ。                           知るのは王族の血筋と、大神官のみ。                                           それは【王家の秘宝】を守るため……                                           【王家の秘宝】は、                     ―その姿続く限り地に君臨す―                               と伝えられており今も尚、城内のどこかに存在しているらしい……                              ―――――          ――…                           「成る程……」                        カノンは納得したのか腕を組み、頷いていた。                        「一つ聞いてもいいかしら?」                                「いいよ」                                         トウヤは次の言葉を待った。                                                              「何でそんな事をあなたが知っているの?」                                        次の瞬間のトウヤの笑顔が引きつった。                           .
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