友達

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あれから、暫くたわいもない話をした後カノンと別れた。                                  さっきまで、カノンが笑い掛けていた場所を見ると自然と笑みが零れる。                           本当に久しぶりだ。                                    誰かと笑いあうなんて……                                                               俺は自分の首筋に手を当てた。                                              月の形をした小さな痣が、あの日の記憶を思い出させる。                                                                俺の未来を奪った魔女の事を…                                              小さくため息を吐いた。                                  [コン、コン]                                      すると小さなノックの音が聞こえた。                            こんな時間に誰だろうか?                                 「誰だ?」                          俺は呟くように聞いた。                                                 「私でございます。王子」                                  聞き慣れた、よく通る声が聞こえた。                            「入れ」                                          それを合図にゆっくりとドアが開いた。                           .
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