秘密の鍵

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「何でそれを……」                                     呆然とするカノンを見て、マリーはにっこり笑った。                                                   「だって……                        昨日トウヤ様がとても嬉しそうな顔をしていらしゃったんです」                「嬉しそうな顔?」                                                    マリーは、はいと頷く。                                  「だから…お会いできて光栄です」                                             マリーの誉め言葉にカノンは顔を赤くしていた。                                                     その様子を見て、マリーは微笑んだ。                            その眼差しは、暖かく優しい物だった。                                          「――ではお客さま、私マリーが責任を持ってあなた様をご案内します」                                          マリーはカノンの近くで跪いた。                              カノンは突然の事に慌てていたが直ぐに返事を返した。                                                                 「あの……よろしくお願いします」                                             .
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