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[コンッ、コンッ] 「………スゥ…」 長い通路を抜けカノンとマリーはトウヤの部屋の前に辿り着いた。 現在、ドアをノックして呼び掛けているのだが―――… [コンッ、コンッ] 「………ムニャ…」 一向に出てこない。 困った顔をしたマリーの隣で、カノンは確信していた。 (あいつ…絶対寝てる!!) いや誰だって分かる。 その証拠にさっきから“ムニャ”や“スゥ”など寝息のような音が聞こえる。 (自分から来いって言っといて…寝てるなんて………) 「フフッ」 カノンは黒い笑みを漏らした。 .
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