運命的な出会い

2/19

90人が本棚に入れています
本棚に追加
/189ページ
[コンコン]                                       「失礼します」                                       乾いたノックの音と共に、彼の部屋にメイドが入ってきた。                                 「おはようございます、王子」                 「おはよう」                                        王子と呼ばれた少年は、穏やかに返事を返した。                                      「お体の具合はどうですか」                  「大丈夫、今日は体調が良いみたいだ」                                          メイドは頷くと、ベッドの側にあるテーブルに朝食を置いた。                                               それはお粥や、茹でた野菜など体に良さそうな病人食ばかりだった。                                            王子はスプーンでお粥を掬い、口にいれた。                                        決して美味しそうではなかったが三分の一程食べ、スプーンを置いた。                            王子は部屋に唯一ある小さな窓を見た。                                          そして、ベッドに横になり瞼を閉じた。                           .
/189ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加