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[コンコン] 「失礼します」 乾いたノックの音と共に、彼の部屋にメイドが入ってきた。 「おはようございます、王子」 「おはよう」 王子と呼ばれた少年は、穏やかに返事を返した。 「お体の具合はどうですか」 「大丈夫、今日は体調が良いみたいだ」 メイドは頷くと、ベッドの側にあるテーブルに朝食を置いた。 それはお粥や、茹でた野菜など体に良さそうな病人食ばかりだった。 王子はスプーンでお粥を掬い、口にいれた。 決して美味しそうではなかったが三分の一程食べ、スプーンを置いた。 王子は部屋に唯一ある小さな窓を見た。 そして、ベッドに横になり瞼を閉じた。 .
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