90人が本棚に入れています
本棚に追加
「…………」
カノンは呆然としていた。
あの聖母のようなマリーがトウヤの事を叱り付けている。
「さぁ!トウヤ様、紳士とは?」
「……誰にでも優しく、包容力を持つべし…」
「声が小さいですよ……」
「誰にでも優しく、包容力を持つべし!!」
なかなか終わりそうにない。
(コレはまだ掛かりそうね……)
カノンは一度ため息を着くとあのやけに豪華な椅子に座り直した。
―30分経過―
「――では私はお仕事がございますので失礼します」
マリーはぺこっとお辞儀した後にトウヤに小声で何かを話した。
{王子、失礼のないようお願いしますよ}
{わかってる……}
[パタンッ]
「ふぅ………」
トウヤは安堵のため息を漏らした。
(あれ…何か忘れてるような……)
「ト~ウ~ヤ~~~!!!!」
「ぎゃあぁぁぁぉ!?」
トウヤ本日二度目の説教スタート。
.
最初のコメントを投稿しよう!