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「偉いねぇ」
と姉が初めてほめてくれた。
「あっくん、ありがとう」
目を見てお礼を言われるなんて初めてだ。なんだか照れくさい。
アキヨシは掛け布団を頭から被った。
「何か変な感じだ」
と呟いてみた。
布団から跳ね上がり、宝箱まで走った。
宝箱からパイナップルを取り出して、アキヨシはずっと見ていた。
何か調子狂っちゃうよなぁ。いかしてないよなぁ。
アキヨシはパイナップルに目と鼻と口を書いた。笑顔だった。
洗面所に走り、姉のリボンを持ち出した。赤いリボンをパイナップルヘアーにつけた。
パイナップルは女っぽくなった。
「わたし、こういうの、趣味じゃないのよねぇ」
とパイナップルが言ったような気がした。
明日からまた僕らしくしよう。いい子じゃつまんないもんね。
アキヨシはパイナップルを宝箱に戻して、布団に入った。
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