RAFFLESIA GANGSTA

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店を出ると 歩道に濃い緑色の少し曲がった柱があり 天辺にある時計が目に入る AM9:46 ソフィアよりはやや暖かく ほんの少しの潮の香りと熟れた果実の香り 湿った空気が南国を思わせる 「ソフィアよりはいくらか暑いのか……ここは」 先を歩くヌーノは振り返らずに答える 「そうね、昼くらいからは蒸し暑くなるけど夜は過ごしやすいかな…夏の少し前だと思えばいいわ」 街の風景も徐々に賑やかになっていき 明らかにアパート群は消え 変わりに現れたビル群もやはり茶色く薄汚れてはいるが 何かの看板などがあり きちんと機能してるのがわかる そのどれもが二階か三階建てまでしかない 「ん~……なんの会社だろな?社名だけ書いてるのが多いから何してる会社かわからん……メッカーナ商会……ハズ・マハリ商事……さっぱりだw」
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