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アーティはポカンとしたまま首を振った
「ミルトンの失楽園やダンテの神曲は読んでないのか?……地獄だよアーティ君……構造的に同じだ……広く深く……より重き罪の者は深く深く潜って行く……リバース・バベルとは地獄だよ、先に行く程に狭くなる……悪魔っているだろ?古い悪魔……あれは天使がノアの娘達と交わって堕落した姿とも言われている……確か創世記6章14節辺りかな?もっとも初めは巨人と記されていたが……どうだい?史実と形、大きさ、逸話での符合だな」
あまり
アーティには興味のない話ではあったが
アーティは聞いた
符合の合致にみる諸説というのは
たとえ眉唾な話だとしても妙な説得力を持つ
「地獄に悪魔がいるのは不思議なことではないだろ?穴を掘っていたノアの子孫と交わって悪魔が生まれたのだから、いわば出身地だ……バベル、いや地獄がね……さて、地獄を旅した神曲の主人公ダンテは地獄を抜けて何処へ着いた?……あぁ、すまない、読んでないのだったな」
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