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黒猫は必死に生きた。
毎日ゴミ捨て場をあさり、
食べ残しなどを見つけると
それを引っ張り出し
食べていた。
時にはカラスとも格闘した。
街にゴミ捨て場は
数ヶ所しかなく、
その数少ないゴミ捨て場には
ゴミを目当てに
何羽ものカラスが
集まることがよくあった。
黒猫が通うゴミ捨て場にも
よくカラスが来ていた。
カラスは
黒猫が近づこうとすると
集団で襲いかかる。
当然幼い黒猫が
集団のカラスに勝てる訳もなく
何も食べることができず、
ただボロボロになって
空腹と痛みを
我慢して過ごす日もよくあった。
そんな日々を耐え抜き、
黒猫は弱々しくも
少しずつ、成長をしていった。
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