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あたしも何気なしに目で追う事もあり、車はエアサス付きのマジェスタに乗ってるだとか仕事以外だとよく眼鏡を外しているのを見かけてはいた。
そんなある日、長年派遣で仕事をしているおばちゃんが帰ろうとしているあたしに声をかけて来た。
「彩ちゃん、彼氏とかいるの??いないなら①人紹介したい人がいるんだけど…。」
「いないですよ。誰紹介してくれるんですか??」
「派遣の子なんだけどね…彩ちゃんは社員だからそういうの気にしないなら。」
「いやぁ派遣だからとか社員だからって何が違うんですか。同じ仕事してるのに。」
「そぉ???紹介したい子はね、金髪で眼鏡かけてる子なんだけど…わかる??なんか携帯番号聞きたいらしいんだけど自分は派遣だからって言いづらいみたい。」
「マジェスタ乗ってるお兄ちゃんですよね??あたしのすぐ後ろで仕事してる…。…てかあそこにいますよ(笑)」
おばちゃんと話しをしている途中で姿が見えた。
「あら、なら話し早いわ。直接話してみなさいよ。」
そう言っておばちゃんが本人を引っ張って来た。
「いつもあたしの後ろで仕事してますよね。声かけてくれればイイのに。」
軽いノリで言ったあたしに
「いやぁ…俺自分からなかなか言えないんすよ。」
恥ずかしそうに言うその彼を心の中で可愛い人だと思った。
そしてあたし達は携帯番号を交換し、家へ帰った。
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