永遠

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 私はサディストだっただろうか?目の前の状況を眺めながら、自分に問いかける。  そんなことはない。うん、どっちかと言えば、マゾヒストだ。別にアブノーマルなプレイは好まないけど。  どうしてこんなになってしまったの?いくら自分に問いかけたって、わからない。誰ならわかってくれるのだろう。神様ならばわかってくれるだろうか。 「アハハッ」  自分の笑い声が、ひどく場違いに響く。笑っているのに、頬には涙が軌跡を描き、服に落ちていった。  落ちていった堕ちていったオチテイッタ。  愛する彼氏の腹部に、昨日までは愛する彼氏のために料理を作るために働いていた包丁が、つきたっている。  粗末な墓標のように、彼の躯にグサリと。  そんな彼氏の姿を見ながら笑っている私は、やはりサディストなのだろうか。嗜虐趣味を持った、淫らな女。ああ、死ねばいいのに。  彼から包丁を引き抜いて、自分の腹部に突き刺してみた。なんだかまた笑えてきた。刺されて笑うのはマゾヒスト?  私のA型とあなたのO型が混じり合う。AA型とOO型じゃ、生まれてくるのはA型の赤ちゃんね。もうなにも生まれはしないけど。  あなたを抱きしめて眠りにつく間際、やっと気づいた。私はSMプレイがしたかったのではなく、永遠がほしかっただけ。  この世界では形在るものはいつか 壊れてしまうから、形なんて捨ててしまって、あなたと永遠を手に入れたかったの。  赤ちゃんもプレゼントも、何も欲しくない。欲しいのは 永遠
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