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夢を見た…
あの人は……?
アイビーの遠く離れた前に見覚えのある、後ろ姿が。
ああ………、貴女は変わっていらっしゃらない……。
あの日とおなじ金色の長い髪の毛を、こちらに向けて。
たまに髪の隙間から見えるその顔は、
相も変わらず透き通るように白く、柔らかな微笑みを浮かばせていた………。
ママ……。
アイビーは小さく囁いた。
振り向く彼女に、思わず手を伸ばした。
少しずつ足が前に近づいていく……。
後少し………。
けれど、彼女は戸惑った顔をしている。
それに気づいたアイビー。
何で……、そんな顔するの?
嬉しく無いの?
彼女は、口をパクパク動かし首を振る。
声は聞こえない。
何でなの……、
ママ…………。
次第に潤み始める瞳…。
悔しそうに噛む唇…。
そして、ついに触れるまでの所にきたアイビー。
ママ………。
彼女は、触れようとするアイビーから逃げるように、後ずさりした。
けれど、アイビーは止まらない。
すると………!!
「アイビーお嬢様……」
「へっ?………」
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