花札

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ある程度書けたところでチケット手配の件を相澤さんに報告しようと、鳳凰の店に直接掛けた。 「お電話ありがとうございます。鳳凰の矢口でございます。」 「立石と申しますが、相澤さんはいらっしゃいますか?」 「はい、少々お待ちくださいませ。」 心なしか笑ってるようにも聞こえた。あー、あの子ね。っていう具合に。 保留音を聞いてる間、相澤さんのヘラヘラ顔が頭に過り、気分が悪くなった。 「よっ!待ってたよ~。」 「チケットっと手配しましたんで届き次第、郵送しますね。」 「ダメ♪郵送じゃなくて直接、持ってきて!」 直接?また、何かを企んでいるんじゃないか?という不安を抱えた。
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