花札

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あれから数日後。 長崎さんから着信があり、チケットの事かな?と予想してから出た。 「はい、もしもし。」 「こんにちは、打ち合わせの日時が決まったよ。日にちは10月10日の12時で場所は前に立石君に来てもらった代々木のカフェ。大丈夫そう?都合が悪いなら変更効くよ。」 「はい、わかりました。…本当にありがとうございます!名波さんにお会いできるなんて、夢みたいですよ!ましてや、仕事をさせてもらえるなんて。」 「喜んでもらえて嬉しいよ。この間言ってた事だけど、何か考えたんならその事を提案しても大丈夫だからね。名波さんは、寛大な方だから。」 「はい、ありがとうございます。」 あなたも充分、寛大ですよ。長崎さん。 「それと、チケットだけど手に入ったから、二枚郵送するね。」 「それも含めて、ありがとうございます。」 「彼女?」 「違いますよ。強いて言うなら自分を守るためです。」 「はは。よくわかんないけど、とりあえず届けるから。それじゃあ、代々木で。」 彼女かぁ。そういや俺って、一度も彼女いた時期ないな。 彼女って、どういう風に作るんだろう? そう呟き、今度ヒロさんか晃さんに聞いてみよう、と心に決めた。
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