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昼休み終了。
さっさと弁当を片付け教室に戻った。
教室に向かうまで様々な光景を目にする。
廊下でサッカーをしている奴らや壁にもたれかかり笑い合う奴ら。
それぞれ昼休みを満喫しているようだが、中には無理して笑ってる奴もゴロゴロいる。
顔のパーツを見れば、一目でわかる。
そんな奴らを一瞥しながら弁当を片手に教室に入り、自分の席に着いた。
弁当をしまい次の授業の教科書を用意していたら、隣の席の女子、高橋リナが顔を覗きながら尋ねてきた。
恐らく気付かせるためだろう。
「いつも、どこでご飯食べてるの?」
「関係ないだろ!?」
ムカつくから悪態をついたら、露骨に怯んだ。
「えっ?あっ、そうだよね……ごめんね」
気まずい雰囲気になり、高橋はすぐ隣にいた女子の方へ向き直す。
「リナって勇気あるよね。立石君に話しかけるなんてさ」
こいつの友達である西園寺京香は高橋に小声で耳打ちしていた。
聞こえないフリをして、ノートを引き出しから出した。
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