エピローグ

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それから浅間家を借りて、6年…色々あって、今に至る訳で――… この6年で幸人くんも冴美くんも共に成長してくれて僕は嬉しい。 あの日にした約束…果たせた。 「懐かしいねぇ…」 「幸永さんと会えてよかった…」 幸人くんは…よく、こんな可愛い事を上目遣いで言ってくれて… 抱き締めたい衝動に駆られる。 「可愛いなぁ…」 「か…っ!?💦 からかわないでください…っ💦」 こうやって言うと照れて顔を下に向ける仕草が、やっぱり可愛い。 だから…つい、いじめたくなる。 「先生!遊んでないで… ちゃんと仕事をして下さい…!」 「えー…幸人くんと、遊ぼうかと思ったのになぁ…ね、幸人くん? 机に向かってばっかりじゃ…頭が参っちゃうからさ、遊ぼうよ。 それとも…僕と遊ぶの、嫌…?」 僕が悲しい顔をすると幸人くんは困った顔をしたけど抱きついて… 僕の腰あたりに手を回してきた。 「嫌なわけ、ないです…💦」 顔を上げた幸人くんは笑顔だ。 恥ずかしそうに、はにかんで… 照れ笑いを浮かべて抱きついた。 「これは…誘ってるのかな…」 「……先生?」 冴美くんの視線が怖かった。
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