1人が本棚に入れています
本棚に追加
「おきろ~七時間目終わったぞ~もう放課後だ!部活だぞ」
嘘を吐いて人を起こそうとする声。
「おきろ!おい!おきろって!竜也!」
揺らす。
「お・き・ろいい加減!」
揺れは次第に激しくなり、頭がぐらぐら揺れても彼は起きない。
……と言うより起きる気がない。
すぱんっ!
教科書をメガホンのように丸めた物で殴った。
良い音がしただけで起きる気配はなし。
「こうなったら、必殺!シャーペン攻撃!」
ひとしきり叫ぶと筆箱からシャーペンを出し、手で握りしめ芯の方を寝ている奴の首筋に振りかぶって刺した。
「・・・何すんだよ行利…」
寝ている奴こと山下竜也が起きた。
ゆっくり頭を上げる。
刺された首筋をさすっている。
シャーペンを握りしめたままの神谷行利は悪びれる事なく、
「起きた?」
と聞く。
最初のコメントを投稿しよう!