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「待て。話をしよう山下君」
行利は右手にシャーペンを握りしめ、空いている左手を顔の前でぶんぶんとふる。
「あぁ!?黙れ!行利」
寝起きで機嫌の悪い竜也は行利に掴みかかる。
そのとき。
キーンコーンカーンコーン……
6時間目開始のチャイムがなった。
行利は竜也の手を払い、
「んじゃ、そゆことで」
と言って、去っていく。
竜也も特に怒ったり呼び止めたりせずに席の座った。
まだ首筋をさすっている。
本人は気づいていないが首筋にはくっきりと刺された跡があった。
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