平凡な毎日

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下校時間。   綺麗な夕焼けの中、竜也はバス停にいた。   彼の目の前を、夕日を反射して光を放つ眼鏡を掛けた雷来が走り去って行った。   そんな雷来を追いかける様に、フラフラした男二人乗り自転車も通りすぎた。   ふと、竜也は携帯電話を見る。   バスが来るまでまだ時間がある。   「暇だ!」   竜也は叫び、その場に座る。 春の生暖かい風が吹く。 風は竜也の髪を僅かに揺らし、近くの草の葉も揺らした。   近くに同じようにバスを待つ女子の集団がやって来たので、竜也は立ち上がる。   竜也はもう一度携帯電話を見る。   待受画面に表示された時計の時刻はバスがやって来るまでまだ時間がある事を示している。   「ふぅ……暇だ」   竜也は道路の先を見た。 バスがやって来るまでまだ時間がある。 来ている訳が無い。
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