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帆夏はまだ3歳くらいと見られる
にしても、この暗黙の違和感に平然と立ち尽くす
指を加えて黙っているところは子供らしいのだが
やけに気が強いのか
あんな事をされても泣きもしない
淳志は少し違和感を感じていた
女性の方はやせ細り、髪も無駄に伸び暴れている
服も少しボロボロで淳志は見ただけで、だいたいの想像は付いた
そんな女性と平然な子供
そんな不思議な空間に淳志は立っている
何とも奇妙な光景だ
1分程の沈黙が続いた
沈黙に耐えきれない、耐え慣れてない淳志は今にも吐きそうだ
「本当に何でもする?」
やっと沈黙を破ってくれた
沈黙を破った女性に礼を言いかけそうになった自分が意味不明だった
「あぁ」
「じゃぁ話すわ。私達に関わった事、後悔するわよ」
「承知の上さ」
「帆夏と私にはね...」
橋の下の川から聞こえるさざ波に波長を合わせるように
ゆっくりと静かに女性は語り出した
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