育児なし女②

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「もう一つは帆夏の身体」 「...身体?」 「帆夏はね、産まれつき耳が聞こえないの。そのせいで言葉を覚える事さえ出来ない。喋れないのよ...」 通りで一言も喋らなかった訳だ 淳志の頭の中のムヤムヤが少し解き放たれた 「それに産まれつき身体も弱い。いつ体調を崩してしまうかも解らないわ 毎月の病院代、こんな状態で払えると思う?」 「...確かにな」 「だから殺そうとしたのよ」 淳志は解らなかった 「何でそうなるんだ?まだ他に方法はあるだろう?施設やら親元やら...」 「さっきも言ったように親なんか居ないも同然よ。それに施設に入れるお金なんかない...」 「...確かに」 あぁ俺って役に立たねぇ 今更ながら後悔の淳志 「あなた何でもするって言ったわよね」 「...あっあぁ」 すっかり忘れていた 「その子を死なせたくないんなら、その子引き取って貰えない?」 「...えっ...は?」 なんでそんなに上からモノが言えんだよ... と言う意味も含めた「は?」だった
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