育児なし女②

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「私だって、その子を殺したくなんてなかった...私は帆夏の母親だもの」 今更それを言うか... 「お願いよ。周りに頼れる人誰も居ないのよ。お願い...」 女性の目に涙が溢れた 最初会った時の態度からは予想も付かなかった 「急に言われても...俺育児とか解んねぇし」 「何でもするって言葉...信用してたのに...」 「...でも」 その時、帆夏が淳志のズボンの裾を引っ張った 初対面なのに積極的な子だ そしてウルウルさせた瞳で淳志を見上げる 言葉は喋れない帆夏だが 何となく「よろしく」と言われてる気がした 「...」 一時見つめ合う二人 元々子供好きの上にほっとけない性格の淳志 答えは一つだった 「...わかった」 この一言から淳志の生活はガラッと変わる これから大変な事や辛い事が待っているなど 思いもよらないだろう 育児なし女から渡された まさかのバトン 育児の知識もなく、今までに育児なしの淳志 そんな彼のイクジナシ生活が始まる
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