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「私だって、その子を殺したくなんてなかった...私は帆夏の母親だもの」
今更それを言うか...
「お願いよ。周りに頼れる人誰も居ないのよ。お願い...」
女性の目に涙が溢れた
最初会った時の態度からは予想も付かなかった
「急に言われても...俺育児とか解んねぇし」
「何でもするって言葉...信用してたのに...」
「...でも」
その時、帆夏が淳志のズボンの裾を引っ張った
初対面なのに積極的な子だ
そしてウルウルさせた瞳で淳志を見上げる
言葉は喋れない帆夏だが
何となく「よろしく」と言われてる気がした
「...」
一時見つめ合う二人
元々子供好きの上にほっとけない性格の淳志
答えは一つだった
「...わかった」
この一言から淳志の生活はガラッと変わる
これから大変な事や辛い事が待っているなど
思いもよらないだろう
育児なし女から渡された
まさかのバトン
育児の知識もなく、今までに育児なしの淳志
そんな彼のイクジナシ生活が始まる
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