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朝
淳志はいつもの朝を迎えていた
いつもなら...
目覚し時計が鳴り響く中、淳志は目を覚ました
五月蠅い目覚し時計を叩き付けて二度寝の準備
寝返りをうって抱き枕に甘える
ん?
抱き枕なんか持ってたっけ?
重たい瞼を無理矢理持ち上げ、抱き枕を確認する
「...えっえぇ~!?」
抱き枕の正体を確認した淳志はベッドから飛び起きた
抱き枕の正体は小さい女の子だった
「なっ...あっそぉか...」
淳志は昨日の出来事全てを思い出した
あれから淳志は帆夏の母親から帆夏を預かる事となっていた
携帯を確認して、アドレス帳を見る
昨日、帆夏の母親から
「念の為に電話番号と住所教えとくわ。まぁ電話止められてるけど...」
と言われていた
やはり現実だ
淳志のドタバタに帆夏も目を覚ます
大きな欠伸をし、目を擦る仕草は可愛らしいものだ
帆夏は耳も聞こえないし、言葉も喋れないという障害を抱えている
しかし今の帆夏からは何も感じさせなかった
何処にでもいる普通の子供
淳志の目にはそのようにしか映らなかった
他の人から見てもそうだろう
朝まず何からしようか...
30分程悩み通す淳志
こうして淳志の育児生活一日目の幕開けとなった
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