三十話怪談 ～真実編～

犯人の素顔

気が付くと、既に夕方になっていて、皆外で流しそうめんをして楽しんでいた。

｢松井の奴……何してんだよ｣

起こしてくれなかった怒りを松井にぶつけてみたけど、何だか虚しくなってきた。

今からでも遅くないか……。

階段を降りて、靴を履き、外に出ることにした。

外に出たら、松井は女子と仲良く話していた。

………人のことはほったらかしかよ。

苛立ちが再び混み上がって来たけど、平常心を保ちながらその場を離れた。