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「なんと!!あの白霊山なのです!! 」
「……何処だよ」
その頃の白霊山は、あまり人に知られたものではなく、オカルト好きの間で少し有名なくらいのものだった。
「知らないのか?! 幽霊が一番出やすい場所だぞ!! 」
「知らねーよ。大体、実在するのか? 」
「実在はしてるみたいだぜ。地図で調べても出てくるよ」
「肝試しのためだけに山登りをしないといけないと考えると、気が遠くなりそうだな」
「そんなこと言うなよ~」
……よくよく考えてみると、夏休みに入ったからといって、やる事があるわけでもないんだし、たまには行ってみるかな。
「暇だし……行くよ」
「結局暇なんじゃないか。まぁいいや。じゃあ、明後日の午後三時にバス停に集合な!! 」
「へいへい」
この時断っていたら……いや、断っていても二、三年後には降り懸かることなのかもしれなかった。
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