狼の噂

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「珍しく起きてんじゃん、いつもなら式となると俺によりかかって寝てんのに。かっこいい奴でもいた?」 あたしは再びステージに目をやった。 教師陣がぞろぞろとステージを降りていく。 「…いない。」 「あっそ。まあ薫は俺以外なんて興味ないもんな~」 蓮があたしの肩に手をまわす。 この調子のいいところがまた愛しかったりする。 だって、こいつもあたしにしか興味ないってわかるから。 あたしは思わず笑っていた。
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