14人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
「ほら、薫の特製レモン水と味噌ラーメンだ。」
「…山猿特製…レモン…水と…」
「…うるさい。ごちゃごちゃ言わずに食え。」
レモン水を口にする菫。
そしてラーメンを食べ始めた。
しばらくすると酔いが覚めてきたようだった。
「酔い覚めただろ。」
「うん。あんたすごいね。」
「や、あたしが酔いすぎた時はレモン水飲んでなんか食べればよくなるから、きっと菫もそうだろうな~と思って。」
「…さすが不良。」
「なめんなよ。」
あたしと菫は笑った。
なんだかおかしかった。
あの菫が酔って帰ってきてあたしと同じ方法で酔い覚ましをしている。
あの菫が。
あたしたちはやっぱり双子なんだ。
菫は世界でたったひとりの片割れなんだ…
最初のコメントを投稿しよう!