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｢ところでさ…菫、なんでｷｬﾊﾞｸﾗなんて始めたの？｣
ﾗｰﾒﾝの汁をすする菫にあたしは問いかけた。
どんぶりをおいて、菫は言った。
｢…薫にはわからないよ。｣
｢…だからきかせろよ。｣
｢やだ。言ったところで惨めになるだけだもん。｣
ぷいっと横を向く菫。
｢あ～そ。じゃあいいよ。｣
あたしは菫のどんぶりとｺｯﾌﾟを盆にのせた。
｢…薫はいいよね…｣
｢何が。｣
｢…｣
沈黙が続く。
あたしは菫との沈黙が嫌いだ。
だって、同じ顔した奴が目の前にいる。
それをまざまざと実感するから。
菫もきっとそうだ。
表情が違っても、黙った時の無表情はどんなに頑張っても同じなんだもん。
そんなことを考えていると、菫が沈黙を破った。
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