視線と嫉妬

10/21
前へ
/179ページ
次へ
体育が終わってから、あたしは松下に呼び出された。 美咲たちはなにやらキャーキャー言っていたが…やっぱりあいつらは迷惑だ… 教官室に連れて行かれた。 「えっと…プリント、」 松下が机をあさくる。 「…」 「お前、俺の噂知ってるんだな。」 「はい。」 「…困ったなあ、」 松下は頭をかいた。 「それ、俺じゃねえよ。」 「…は?」 「その噂は別人。」 「…そうなんだ。」 「そうだよ。」 「ならよかった…」 「なにが?」 松下がこっちを向く。 「や、あの…」 キャバクラで働いてる姉があなたのことを慕っているそうで… なんて言えないよな。 そんなことを考えていると、松下はあたしに近づいてきた。
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加