―再来―

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だから、今でも潰され無いまま立入禁止区域となっているわけ。 「零、着いたぞ~」 俊輔の言葉で零はハッと我にかえった。 説明してたらいつの間にか、学校に着いてたみたいだ。 「ぼーっとしすぎだから!俺といる時は自分の世界に入らないこと!!」 俊輔は零を指指すとニカッと笑った。 ………ぷっ。 思わず笑みがこぼれる。 「りょーかい!!」 本当、こんな幸せがずっと続けばいいのに。 そう言いながら零達は、それぞれの下駄箱からうわぐつを取り出し、履きかえた。 「…………っ!?」 その時、零の足に微かに鋭い痛みを感じた。 零は直ぐに自分の上ぐつを脱いで足の裏を確認する。 そこには、金色に光る先の尖った小さな物があった。 零は、それを足の裏から引き抜いた。 「画鋲か…」 零はフッと笑った。 ……子供だなぁ。
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