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そこには、必要の無くなったモノが所狭しと置かれていた。
長年使われて来ただろう冷蔵庫、ソファ、掃除機、本棚…
様々な人に使われて来た道具の墓場。人知れず、密かに埋葬されて行く。
そこに一人、そこは宝の山だと信じて疑わない男が…、名は斎藤良治。
決まった職がなく、定期的収入もない。いわゆる、ホームレスだ。そんな彼の日課は、この不法投棄の山から掘り出し物を探し出す、宝探しだ。
今夜も彼は、懐中電灯を片手に、宝探しの真っ最中なのだ。
電子科出身の彼は、使える部品、モノがあれば業者に持ち込み売りさばき、生活費に当てていたのだ。
毎日のように増えるモノから、彼は掘出しモノを見つける。
「こりゃ、いい冷蔵庫だね~。まだ新しいだろうに…。何かいいもんが残ってねぇかな?」
そう言うと、冷蔵庫にてをやり、その扉を開く。
『ガチャ』
扉を簡単に開き、中のモノに光を当てる
「ひぃぃぃっ!」
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