クロユリ

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人?! あまりの意外さに驚きその場に尻餅を付いてしまう。 その中には、スーツを来た男が、一輪のクロユリを胸の前で両手で持つような格好で眠っていた。 「たぁーいててて…。ふぅ…。脅かせやがって。おい、兄ちゃん!しっかりしろ!おいっ、こんなとこで寝てたら死んじゃうでしょ。お~い。」 そう言いながら、斎藤は頬を叩き起こそうとするが、全く反応がない。 いい加減不思議に思った斎藤は、そっと頸動脈のあたりに触れてみた。 脈は……触れない?! 「えっ!…うっ、うわぁぁぁぁ!!!し、死んでんの?!ちょっとー!!」
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