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三浦が答えた。
「そんな証拠も出ない様な不思議なグループあるわけ…。」
芹沢が笑いかける。
「あるんだ。それが…。ある核心の構成員を逮捕した事があるそうだが…拘留中に忽然と姿を消したらしい。捕まえても、取り調べ中に死亡したりするそうだ。全くもって質が悪い。」
伊丹が難しい表情をした。
「で、伊丹さん達はどうしてここに?」
美和子が尋ねると…
「僕らは、池袋少年殺じ…イタッ!!」
何時もの如く芹沢がしれーっと答え、ダブルパンチを頭と脇にくらう。
「おめぇは、何をしれーっと話してんだよ!!」
伊丹が襟を掴み、叱る。
「あぁー、高校生が廃工場で殺されてた事件ですねぇ。集団リンチの可能性があるとか…。やはり、グループ内の仲間割れでしょうか?」
「俺達はそう…イテッ!!」
またもや、懲りずに芹沢は平手をくらう。
「後は、記者会見の発表を待ってくださぁ~ぃ。」
伊丹が意地悪に答える。
「まぁ、池袋は何個も犯罪グループがありますもんねぇ。犯人の目星を付けるのもかなりの苦労するなぁ。」
美和子が腕を組みながら、呟く。
「取りあえず、引き上げよう。あんたも送ってくよ。」
三浦が美和子を促した。
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