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トリオと美和子が車に乗り込み、警視庁へと向かう。
「そういえば、伊丹さん剣道は得意だけど…、格闘技は?」
美和子が意地悪く尋ねる。
「先輩は、いっつもですから…(笑)」
芹沢がニヤけた表情で答えた。
『グリグリ』
伊丹が芹沢の肩をグリグリする。
「うるせぇよ!お前は。」
「イテテテッ!あっぶないですよ!!」
前の二人のやり取りに溜め息を付きながら、三浦が代わりに答える。
「剣道は確かに強いんだけどなぁ。結構ああ見えても、生傷が絶えなかったりな…。危なっかしいんだよ。」
「へぇ~、恐い顔して意外。」
美和子が驚く。
「顔は関係ないでしょ~亀山夫人。」
伊丹が言い返す。
「まぁ、一歩間違えばヤクザですもねぇ。」
いつもの通り芹沢は一言多い。
「ふざけんなっ!!こらっ!」
伊丹が芹沢の脇腹を刺し、びっくりした芹沢は、ハンドル操作が不安定になり、車体が大きく振られる。
「うぉぃ!!危ないって!!」
「きゃぁ!!」
三浦と美和子が後部座席から叫びをあげながら、御一行は警視庁へと戻って行く。
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