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「ああ。いいぞ。宇宙!サッカー得意か?」
美空とウドはボールを蹴り合ってゴールネットまで走り出す。
『えっと…普通くらい…』
宇宙は必死で二人を追いかけた。三人で遊ぶサッカーは思いの外楽しかった。
『おおい入れてくれ~!』
続々と人数が集まってきた。男の子も女の子もみんな活発にボールを追いかけて走り回る。
チームもルールもあったもんじゃない。ただボールを力強く蹴り合った。
すると、どこからか変な音楽が聞こえてきた。
『うわぁ五時かよ。俺帰るわ!じゃあな。』
みんな音楽に魅せられるようにして帰って行く。
『この聞こえてくる音っ何?』
『五時を知らせるチャイム(?)前に住んでた所には無いの?』
美空と宇宙はお互いにカルチャーショックを受けたようだ。
『暗くなるから、あたし達も帰るよ。』
美空は来た方向に走り出す。宇宙は置いて行かれないように夢中で追いかけた。
家に着くと辺りはほんの少し薄暗く、夕飯の良い匂いがそこら中から漂ってくる。
『明日学校でね!』
『うん。…また明日!』
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