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『なんでこんな事をするの!?何をして欲しいの!どうすればこんな馬鹿な真似を止めるのよ!』
私は力の限り怒鳴りつけた。このままではりんの命に関わるのだ。
『違うのママ!りんがしてる訳じゃないの!じゃんけんさんが許してくれないの!』
りんはもう既に思い込んでいて、じゃんけんさんがいる事実を譲る気が無いらしい。
私は閃いた。りんに合わせてじゃんけんさんがいる事にすれば良いんだ。そうすれば一時的にでも止めてくれるかもしれない。私はりんの目を見つめ、優しく
『りんちゃんを信じます。』
と言った。りんの目はまだ私を疑っている。
『じゃんけんさん、じゃんけんさん。どうすればりんを許して下さいますか?』
私は部屋を見回して、いないはずの人物に問いかけた。
『…ママ!駄目!じゃんけんさん怒ってる!ママが嘘をついてるって…』
私は娘を抱きしめた。
『大丈夫よ。ママはりんちゃんを信じています。』
娘が私から離れようと暴れだす。
『ママ!駄目!嘘ついちゃ駄目!早く逃げて!!!!!』
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