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『あの日、りんちゃんが溺れた日、貴方はりんちゃんの代わりに旦那さんを失ったと勘違いをした。』
『勘違いなんて!!』
酷すぎる。この人は決めつけて話す事しか出来ないのか?
『いいから聞いて。その後、訂正すれば良い。』
私は男を睨み、何を言い出すのか一言も逃すまいと聞耳を立てる。後で訴えやる為だ。
『貴方は、助かったりんちゃんの首を両手で押さえ付け旦那さんの所在を問いただした。』
そんな事実は無い。
『その時、貴方はこう発言した。あんたなんか産まなきゃ良かった!あの人を繋ぎ止めるだけにあんたを産んだのに!この役立たず!とね。』
あの人を失ったのは確かに悲しかった。だが死にかけた娘に私が言うはずが無い。ましてや手をかけるなんて!
『貴方はこうやって首を段々と絞めていった…』
男が首を絞める真似をしている。
『近くにいた旦那さんの同僚に止められて貴方は我に返った。私は人前で何をしているのだろうと…』
ピンと来た。私を虐待している親に仕立てあげたいのだ。
『貴方は体制を整える為にりんちゃんの体を揺らし、抱きしめた。』
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