51人が本棚に入れています
本棚に追加
急に眩しい光が入り、私は目をしぶしぶと開き始めた。
痛いくらいの眩しさの中に小さな子供の陰が見え隠れしている。
私は一気に目を覚ました。
『りん!りんちゃんなの?』
私は陰を抱きしめる。感触や匂いがりんそのものだった。嬉しい。素直な気持ちだ。だが、嬉しさよりも段々と腹部に鈍い痛みを感じ始めた。
『…りん…ちゃん…?』
息が出来ない。暖かく鉄臭い液体を吐き出してしまう。私は急いでナースコールを引き寄せた。
何度押しても反応が無い。
『ママ…ごめんなさい。じゃんけんさんがね、切っちゃえって言うからね、…切っちゃった…今ママに刺さってるハサミでね…』
りん…信じてあげ…
『ママが悪いの。また嘘ついたでしょう?聞いちゃったの。おじちゃんも嘘つきだけどママも嘘つきだよね?だってりん、ママに首絞められた事あるもんね。…おじちゃん死んじゃった…ママも…死んじゃったね…りんもきっともうすぐ…』
『ねぇママ…拳骨一万回っていっぱい叩くであってたのかな?』
『ねぇママ…針100本ってどこにいけばあるの?』
『ねぇママ…指ってなかなか切れないんだよ?知ってた?』
『ねぇママ…本当に死んじゃったの…?』
最初のコメントを投稿しよう!