プロローグ

2/5
前へ
/225ページ
次へ
そのゲームについて知ったのは丁度一週間前だった。 朝起きてすぐ渡された資料にはこのゲームのために作られたという特別製の『人生ゲーム』の写真と、ゲームのルールが書かれていた。 ゲームの内容を見た時、すぐに武山亮は参加を決意した。 一、 このゲームの参加は自由である。 一、 ゲームへの参加を表明した者の独房にはパソコンがとりつけられる。 一、 ゲームはパソコン内のサイコロを振って進行する。このサイコロの数字に不正が無い事は断言しておく。 一、 ただし例外があり、ゲーム内の所持金の3分の1を払った者は、次のターンのサイコロの数字を自由に決められる。これを『ナンバーフリー』と呼び、ナンバーフリーは行っても他の参加者には知らされない。 一、 パソコンを使って参加者同士と、ゲームの管理人である『佐藤 孝一』間のメールが自由に出来る。ちなみにパソコンで出来る事はこのメールとゲームの進行だけである。 一、 ゲーム内での金額5万円で、懲役1年分が免除される。 一、 ただし持ち金がマイナスだった者は1万円につき懲役1年分が加算される。 一、ゲーム終了時点で1位だった者は、即刻釈放される。
/225ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5505人が本棚に入れています
本棚に追加