独り言③

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夏でも冷たい君の指先を この先も、ずっと 暖めてあげたかったんだ ホントはね . 遠距離は 2人の気持ちさえも 離してしまったんだね 会えない時間も この距離も 埋められなかったんだ . 握って暖めたはずの 君の冷たい指先は 『またね』を告げる瞬間から 冷たくて 『またね』なんて要らないから ずっと暖めていたかったんだ 君との愛も 何もかもね . 今も冷たいはずの 君の指先は 誰に暖めてもらってるの? そんなこと 聞かなくても分かってるけどさ 聞いてみたくなるんだよ 君の名前を呼びたいから . 繋ぎ合って 絡まり合って 未来と永遠を誓った指は 離れ離れ . その手を振るんだよ . 涙は誰かに 拭ってもらえば良いんだよ 『またね』は辛いから 『サヨナラ』なんだよ ほら 手を離した瞬間から 君の指先は冷たくなるんだ . 君に会わなくなってから この手の暖かさに 気付かなくなってたよ こんなにも暖かい手をしてるんだね . 僕の手。
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