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母の第一声は「本間にやってないん⁉」だった。
まさか、家族にまで疑われるとはね…。
母の問に黙って頷く。
母は「本間やな⁉」と念をおした。
俺は、もう一度頷き、母を見た。母は、それで安心したようだ。
ポリスメンD「ほな、今日はこれで…学校もあるしな。」
どうやら容疑ははれてないようだが、留置所に泊まるような事はしなくて良いみたいだ。
刑事について、デスクが並ぶ部屋を後にする。
廊下で、俺が乗っていたチャリを渡された。
どうやって、ここまで運んだか気になったが、聞かずにおいた。
刑事とは、二階でわかれた。
別れ際、母が何度も刑事に頭を下げていた。
なんもやってないのに、そんなに頭下げんで良いって………。
母と一緒に、チャリごとエレベーターに乗り込む。
エレベーターの中では、会話がなかった。
警察署を出た後、母は車で、俺はチャリで帰った。
家に帰って、ベットに倒れこみ、朝までよく眠った。
その後、もう一度母と一緒に警察署に行き、深夜徘徊について、俺は指導を受けたが、痴漢事件については、なにも言われなかった。
事件が解決したのかどうかは俺は知らない。
しかし、今でも誤認逮捕をやっておいて、一言も詫びの言葉が出ない警察に対して、一言言ってやりたい気持ちは、持ち続けている。
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