『第一章 逃走』

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後ろから、原付のエンジン音が追い掛けてくる。後ろを見る余裕など無い。 速度で原付を振り切れる筈はない。俺が狙うのは原付が入って来にくいような道を通り抜けて一時的にでも引き離し、その間にチャリを隠し、自分はどこかに潜み、彼等があきらめた頃に出て行く事だ。 しかし、俺は既に息があがってきている。早く細い道を見つけないとゲームオーバーだ。 そんな事を考えながら、入りくんだ道をいく。 しかし、この逃走も長くは続かなかった。 角をまがろうと、ほんの少し減速した瞬間…なんとポリスメンがバイクを捨て俺に飛びついてきた。 そして、俺を地面に抑えつける。 しかし、それよりビックリしたのがポリスメンが叫んだ言葉だった。 ポリスメンB「容疑者確保っ❗」 えっ⁉容疑者⁉俺は、深夜徘徊で追われてたんじゃ…⁉
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