好きになっちゃいました…祥子の場合

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ユウキが言ってた コンビニで働いてる日。 一昨日の明後日 すなわち今日! 私は一つの作戦を思いついた。    (≧▽≦) そりゃ、わかるっしょ? 題して 『ユウキとメアド交換大作戦(ノ^^)八(^^ )ノ』   まぁ見ててネ。   私はいつものバイト先の事務服を着て ユウキが忙しくなる少し前にコンビニに行った。 ただし! これが大事なんだけど、一昨日とはうってかわって めっちゃ地味な女を装ってね。 わざとコンタクトをメガネにしたりして。 髪もバレッタで一つにまとめてね。   私は知らん顔で コンビニに入り ゆっくりめに買い物する。 ユウキがいることは 入る前に確認したから ユウキが私に気づくまでわざとね。   店内をまわっていたらやっとユウキの視線を感じたわ。 でも私だと確信がもてないでいるみたい。 当たり前かもね。 いつもにもましてわざと 地味ぃにおとなしぃく買い物してるし 決してユウキを見なかったから(笑)   さて そろそろレジに行きますか。 今ならユウキのレジの前には誰もいないから 作戦やりやすいし。   「いらっしゃいませ、おにぎりは温めますか?」 「あ、はい」 「あの…失礼ですけど、6円の…」 やっと聞いてきたな。 「そう、よくわかったわね」 私は初めてユウキと目を合わせた慣れないメガネ越しに。 「いや、自信なかったっすよ。あんまりにも雰囲気違っちゃってるから…」 「そぉ?」 「そうっすよ 女って化粧や服で全然違うっすね びっくりっす」 ヤッタ!第一段階成功!! 私は普通の顔して答えた。 「女が一番変われるのはね 好きな男といる時よ」 「へぇっ!じゃあもっと変われるんすか?」 「見たい?」 「見てみたいっす」 「じゃあ 私とデートしてくれたら見せてあげるわ」   一瞬 ユウキの動きが止まった。 失敗か? 「冗談だよ、冗談。 はい、次のお客さんよ」 私は なんでもないってふうに買った袋を取って コンビニを出た。 でもまだゆっくりね 後ろは見ないけどゆっくりね。 歩きだそうとした時 「あっあのっ、俺今日は4時にあがるんで、そのっ…」 「はい?」 「そこで待っててくれませんか?」 ユウキは二軒隣のファミレスを指差した。 「どうして?」 「そのっ…6円もあるし…」 「あぁそうか わかった。 でも私仕事4時半までだから…」 「いいです、待ってますから、じゃっ」   ―やったね(b^-゜)―
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