好きになっちゃいました…祥子の場合

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さぁてっと! さっさと仕事を切り上げて ユウキが待つファミレスまで急がなくちゃとか言いながら ちょっと一服(^o^)v-~~~   一応 初めて会う男の前では 禁煙じゃ!   トイレの鏡で口紅だけ塗り直す。 これでOK! 今日はデートじゃないからね わざとちょっと地味系で。   4時45分にファミレスに着いた。 ゆっくり見渡したら 窓辺の席にユウキの姿を発見。 携帯をいじってる。 そぅっと近づいて 「お待たせしました」 「あ、そんなに待ってないです」 そういうユウキの前には ドリンクバーらしいカップとグラスが並んでいる。 きっとお腹がタプタプなはず。 私に気をつかってるんだと思ったら めちゃくちゃ可愛いく思えちゃった。   席について 私もドリンクバーでアイスコーヒーを注文した。 そんなに飲めるわけないんだけど 仕方ないか。   ファミレスの店員は 私たちを気にした様子はなかった。 きっと親子くらいに見えちゃうのかな? 「あの…これ…」 6円を差し出した。 「あらまぁ、どうでもよかったのに」 「いやあの すいません、どうしてもきっかけがほしくって…」 ―きたきた―   「イメージが変わる私を見たかったんだ」 私は 自分の子供くらいのユウキをからかってみたくなった。 「…はい」 ちょっと赤くなってる。 私に興味を持ってくれたってことは 作戦成功だね(b^-゜)   しばらく沈黙。 もちろんこれも計算。 若いユウキともう少し話がしたくなったから ひっぱってみた。   「あの…デートしてもらったら またイメージがかわったアナタを見れますか?」 「いいわよ」 私はメガネをはずしながら答えた。 「こんなオバサンに興味があるなんて 変わってるけど。 実際にデートしてから ガッカリなんて言わないでよ」 「そんな…」   私は携帯を出した。 「ねぇ…アドレス交換しよっか?」 「はいっ」 赤外線送信ポチッ。 ユウキは私のデータを登録した。 「いつでもメールしていいから」 「えっ!でもご主人は?」 単身赴任とは言わなかった。 めんどくさくなったら 夫を理由にしようとひらめいたから。 「ダメな時は返事、待っててね」   退屈な毎日の暇つぶしができたな♪
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