第1章 天界へ

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「お主がいる場所、ここは天界という所だ。第12代天界王が治める自然豊かな世界だ。 そして、お主はその世界で、風の戦士となる男だ。何を隠そう、この私が初代・風の戦士なのだ。ここまでは、理解したか?」 「待て❗まずは、天界?じゃあ、俺がいた世界は?」 「主がいた世界は地上界という。かつては地上王が統治していたのだが、地界によって王家は滅ぼされしまった。よって、悪いように言えば無法世界になったのだ。だが、人々の進化により今のように発展したようだな」 「うーん…地上界は、なんとなくわかった。じゃあ、その風の戦士ってなんだよ?」 「うむ。この天界は自然を友として生きてきた。人々はその自然の力を使うことができるのだ。無論、人により差がある。風を吹かせたり、水を操って田畑に水をひく。いろんな自然の力があるのだ」 「へーっ…かっこいい…」 「ふむ。その自然の力を強く使え、自然の神の祝福を受けた者が戦士とされる」 「そんなに強いのか?」 「強い…風を吹かすだけではなく、風の塊を投げつけ敵を倒す技やその他にもいろいろある」 「ふーん…で?なんで、俺がその風の戦士に?俺は地上界の人間なんだろ?」 「うむ。実は最近の地界との戦により28代と29代が地落してしまったのだ」 「地落?」 「主らの言い方にするとちょっと意味が違うのだが、ようは死んでしまったのだ」 「そうなのか⁉強いんじゃないのか?戦士とかいう奴は?」 「確かに強いのだが…戦になると、やはりな。だが、29代の犠牲をもって戦は終結したのだ」 「ふーん…なんかパッとしないなぁ。じゃあ、なんで俺が30代目?になるんです?」 「戦士は代々、血縁関係なのだが…29代目で直結の血族が絶えてしまった。つまり、私の息子やずーっと先の孫が歴代の風の戦士なのだが…」
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