勇気。

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5月の始めとはいえ、夜は風が冷たく肌寒かった。 空気がヒンヤリしているせいだろうか。いつもより星が沢山見える様な気がする。 私は自動販売機の近くに腰掛け、深呼吸をした。 …アキトに電話をかける。 プルルッ♪ (まず最初に何て言おう…) プルルッ♪ (っていうか用もないのに電話とかしていいのかな?) プルルッ…ピッ アキト「もしもし?」 出た!! 私「もしもしっ?ごめんね、いきなり電話して…今大丈夫?」 アキト「大丈夫だよ。ビックリした~。最初ワン切りと思ってとらなかったってば(笑) 何かあった?」 私「ごめん、特に何もないんだけどさ(笑) メールよりアキトの声が聞きたいなと思って…」 (!!!) (今自分何て言った!?) 酔っているせいもあったのだろう。普段なら絶対自分の口から出ないようなセリフがでてきた。 ……恥ずかしすぎる。 だけど、言ってしまったものは取り返しがつかない。 アキト「あはは(照)。何か後ろが騒がしいけど飲んでるの?」 私「うん。学科の友達何人かで集まってるよ。」 アキト「そっか~。楽しそうで良かった。俺の学科はまだそこまで仲良くないから羨ましいよ。」
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