第三章~政府の影~

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 そこは限りなく続く荒野。  荒野の上には二本の鉄で出来た道、線路が伸びていた。  俺は線路の横を警戒しながらマルティ・ゼロに乗って走っていた。 「・・・見えた」  線路の彼方に依頼の目的である“巨大なカメの魔物”が3匹見えた。 「あれがサンド・タートル……久しぶりの魔物戦だな」  体をすくめてアクセルを全開にした。 「……助けてニャ~」 「!?」  近付いて分かったがサンド・タートルは運搬用の大型スクーターを押しながら走る男を追っていた。  報告に無かった、予想外の事だったが、今までの事で、このくらいで驚きはしなかった。  意識をマルティ・ゼロの鍵と本体に集中させて、MLDを起動した。 「よっ、と」  完全に“自動運転”になったマルティ・ゼロのペダルを足場にして立ち上がって腰に巻いたホルダーからグラシャディスを抜いた。 「(行け、マルティゼロ!)」  頭で想像しただけでマルティ・ゼロが俺の思った通りサンド・タートル達の右側にそれた。  そして、サンド・タートルの真横を通過する瞬間サンド・タートルの甲羅の上に飛び移った。 「ひさしぶりに暴れさせてもらう!」  かなりの間使ってなかった、通常弾のマガジンを装填したグラシャディスの銃口をサンド・タートルの後頭部にに突き付けて得意の高速連射した!
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