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そこは限りなく続く荒野。
荒野の上には二本の鉄で出来た道、線路が伸びていた。
俺は線路の横を警戒しながらマルティ・ゼロに乗って走っていた。
「・・・見えた」
線路の彼方に依頼の目的である“巨大なカメの魔物”が3匹見えた。
「あれがサンド・タートル……久しぶりの魔物戦だな」
体をすくめてアクセルを全開にした。
「……助けてニャ~」
「!?」
近付いて分かったがサンド・タートルは運搬用の大型スクーターを押しながら走る男を追っていた。
報告に無かった、予想外の事だったが、今までの事で、このくらいで驚きはしなかった。
意識をマルティ・ゼロの鍵と本体に集中させて、MLDを起動した。
「よっ、と」
完全に“自動運転”になったマルティ・ゼロのペダルを足場にして立ち上がって腰に巻いたホルダーからグラシャディスを抜いた。
「(行け、マルティゼロ!)」
頭で想像しただけでマルティ・ゼロが俺の思った通りサンド・タートル達の右側にそれた。
そして、サンド・タートルの真横を通過する瞬間サンド・タートルの甲羅の上に飛び移った。
「ひさしぶりに暴れさせてもらう!」
かなりの間使ってなかった、通常弾のマガジンを装填したグラシャディスの銃口をサンド・タートルの後頭部にに突き付けて得意の高速連射した!
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