第三章~政府の影~

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『ウォオッッッッッ!!』  後頭部を打ち抜かれて断末魔の叫びをあげながらサンド・タートルが倒れそうになり、足場がグラついた。 「ウィレクト……!?」  足に風の渦を造り宙高くジャンプしたのと同時のサンド・タートルが倒れた。  そして、二匹目のサンド・タートルの真上を通過する瞬間に縦回転してサンド・タートルの後頭部に数発の弾丸を撃ち、その全てが後頭部を貫通した!  前の銃である“フェルトⅡ”は弾の反動を抑え銃の破損を起こさない様に安全装置が設けられて威力が落ちていた。 しかし、このグラシャディスはフェルトⅡを遥かに超える強度を持ち安全装置が無いため弾の反動を抑えずフルパワーで発射できる、簡単に言うと片手で連射が出来るライフルだ。 「後、1匹…………試してみるか、ウィレクト!」  銃をホルダーに戻して両腕にも風の渦を造った。  そして、最後のサンド・タートルの真横に着地して思いっきり蹴り上げた! 『ヴオッ?!』  サンドタートルの巨体は5メートルくらい浮上った! 「セイマ流・猛虎……風翔!」  落下して来る巨体に強烈な両腕でのアッパー(みたいな攻撃)を食らわせた!  巨体は、その一撃で2~30メートル先まで飛んでいった! 「(ウィレクト……イヤッ、魔力その物が強化されてる? ・・・確かに鍛えたり、魔法を使い慣れると魔力が強化できるらしいけど、こんな短期間に、こんなに強化されるのか?  3日前は、もっと風の渦が荒かったよな? ・・・後でマレイルに聞いてみるか)」 「はぁ~助かったニャ~」  考え込んでたら、さっきまでサンド・タートルに追われていた、細い感じの男が近付いて来た。
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