第三章~政府の影~

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「ルーベンさんは、やっぱり旅商人を続けてたんですね……ケルティーはどうしたんですか?」 「ケルティーは“シドさんのお父さん”に弟子入りしちゃって車輪の王国に居るニャ~」 「うっ……弟子取られた」  ケルティーと言うのはルーベンさんの娘で歳は確か4年前に7歳だったから今年で11歳のハズだ。  そして、俺の一番弟子だったハズだが取られていた事実が発覚した。 「お~~い、大丈夫か~~!」  やり取りをしていると車に乗った男達がやってきた。 「……って、ユウタ・クラッツェじゃねぇか…………クソッ、仕事を取られたな」  三人組の男達はちょっとした顔馴染みの同業者だった……つまりはハンターだ。 「いやはや、ユウタが来ているとはジャックは言ってなかったのですけどね」  ノートを持った男がヤレヤレと肩を下げた。 「皆さん、依頼で来たんですか?」 「あぁ、とりあえず余ってた契約ハンターの俺達3人だけで行けって、ジャックに言われてな」  1番暑苦しい男に合わせて、車に乗っている男がうなずいた。  ちなみに契約ハンターと言うのは俺みたいに旅をしないでギルドに雇われているハンターの事を言う。  月に一定の報酬が入る上に契約しているギルドに来た依頼を優先的に請ける事が出来るが、むりやり依頼を押し付けられる事がある。
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